雪ウサギの思い出
かつおぶしさん 広島県 1983年生まれ 女性 小学生の頃、珍しく雪が積もった日がありました。こういう日はなぜか早く目が覚めてしまいます。 家の前に積もった雪で早速雪だるまを作り、枝を手に見立ててミカンを目にしました。ニット帽をかぶせてできあがり。すると妙に愛情が湧いてくるので不思議です。こんな雪だるまを作り続けた結果、家の前の綺麗な雪がなくなってしまいました。 少ない雪で他に何か作れないかと思っていると母が「雪ウサギが作れるよ」と教えてくれました。雪ウサギは南天の赤い実を目にして葉を耳に見立てます。雪だるま以外のものを作ったのは初めてで、想像以上にかわいく作れたので嬉しくなってしまいました。 学校へ行き、友達にこの事を話すとやってみたいと言ってくれ、放課後作ることに。しかし南天の実がありません。小石や葉をちぎって目にしてみましたがあまり可愛くならず。私は一旦帰って庭の南天の実を取りまた学校へ走りました。 行き帰りで30分全速力。日頃、何かに熱中することはありませんがこういう情熱は持っているのです。無事に可愛い雪ウサギが作れて満足した私たちでした。