秘密基地の思い出

DORODANGOさん
広島県 1983年生まれ 女性

小学生の頃、学校が終わると自分の兄とその友達とで虫取りをしたり探検したり釣りをして遊んでいました。

相手が年上の男の子なので体力や経験が追いつかないことも多かったのですが、それでもおいて行かれないように一生懸命に後ろからついて行ったのを覚えています。

兄とその友達との遊びの中でも一番思い出に残っているのは”秘密基地”(…といっても枝や葉っぱで木陰を作った程度でしたが)です。

川土手の鬱蒼とした木々をものともせずグングン奥へ入ります。
トゲのある植物や鋭い葉っぱで足や手を切ってしまう事などしょっちゅうでした。

特に私は大きな穴ぼこを飛び越えられずすっ転んだり、段差を越えられず石だらけの地面に顔からダイブしたりと毎回血まみれでしたが、特に気にしていませんでした。

自分たちで作った秘密基地に酔いしれて、中で飲むジュースはもうこの世の甘さを凝縮したかのような心地いい味です。

そんなある日、高学年の男子たちに私だけ呼ばれ「あの基地を潰してやる」と宣言されたことがありました。

どうも同じ場所にその男子たちも基地を作りたかったようです。

私はすぐに兄と友達に報告。
翌日見に行くと宣言通り壊されていました。

これが人生で初めて「頭にきた」瞬間です。

一週間ほど経ってまた見に行くと彼らの秘密基地らしきものができあがっているではありませんか。

「ヘイヘイ、この時を待ってたよ!」と心の中で叫び、3人でその基地を壊しに行ったのでした。

今では懐かしい思い出です。

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