LongDYさん
東京都 1955年生まれ 男性
それはもう遠い昔です。私が10歳くらいの時の事ですからかれこれ50年以上も前の事ですね。
当時やっと、テレビも白黒からカラーに成る時代でしたので遊びも限定的でした。
家でやる遊びはトランプ、すごろく等、今では珍しくなっている物しかなく。中心は外での遊びです。
学校が終わると年齢差1〜2年内の子供たちが集まり、まずは人数と場所が確保できれば野球。それもボールはソフトボールで大きさは軟球の大きさでした。
人数が集まらない、場所が確保できない場合は、神社の境内に行ってめんこ、ビー玉、そしてベーゴマです。
ビー玉、メンコ(牛乳瓶の紙のふたも含む)は比較的年齢が低くても簡単に出来るので、多くの子供たちがそのもの自体(ビー玉、メンコ)を賭けて遊んでいました。
ベーゴマはその物自体に削りなどの手を加え、ひもを使っての回し方のテクニックは、年少にとっては難しい領域でした。割と高学年の少年向けの遊びと成って居ました。
ベーゴマを回す台は、漬物桶の様な丸い台のふたを取った状態で布を上に置き、その周りをひもで縛り、丸くなった布の中心をほんの僅かたわませて中心をくぼませます。
そのくぼんだ中心めがけてひもで回したベーゴマを投げ込み回転させます。
ベーゴマ同士をその布の台の中で戦わせ、ベーゴマが外に出たら負けです。負けたベーゴマは勝った者の物に成ります。
まずは投げ込むテクニックでいかに回転数を上げ、敵のコマに打ち勝つか。
ベーゴマの外側の形状が相手コマを弾き飛ばす鋭さを持つように市販の形状から変化させたデザインにしているか(いかに削りの加工を施し鋭くするか)がキーと成ります。
遊び仲間では常に最強のベーゴマを持って勝負してくる者がいるんです。つまりテクニックも有り、コマ自体も鋭く削られている!
中々勝てないんですが、弱いはずのこちらのベーゴマ(加工無しで角は丸く滑らかなままで買った時のまま)が、たま〜に勝つ時が有ります。
これは投げ入れる角度と相手側の回転している角度、また布台上のベーゴマ位置の問題だと思うのですが、強いはずの相手を台から弾き飛ばしてしまうケースです。
相手はびっくり、手塩にかけて育ててきた愛しの最強ベーゴマが、名もないへなちょこベーゴマに、それもテクニックが全然ない私から奪い取られてしまうのです。
その日はそれで終わりますが、相手も必死、2番手のベーゴマであくる日必ず勝負を挑まれます。
当然テクニックが無い私はあの最強ベーゴマで勝負しても、そのテクニックの低さから奪い返されてしまいます。
さよーなら最強ベーゴマ、たった一日の持ち主でした。
このころから、少しギャンブルは面白い所が有るなーと感じていたのかもしれません。
コメント