お手玉と祖母の思い出

harukiさん
宮城県 1968年生まれ 女性

お手玉と言って思い出すのは祖母です。私の祖母は厳しい人でした。

いつも正座しなさいとか、雑巾の絞り方があまいとか、家でも敬語を使いなさいとか細かいことを日頃から注意されていました。小さい時には従っていたけれど、小学生の頃には時に反発していました。

祖母は縫物がとても上手な人でした。お人形の着物を縫ってくれたりしました。お手玉も綺麗なちりめんの布で縫ってくれ。中身は小豆だった思います。

私はお手玉ができませんでした。お手玉でうまく遊べなくてたちまち不機嫌になりました。そんな様子を見て祖母はお手玉のお手本を見せてくれました。見たからと言って、すぐにできるものでもありません。

苦労してやっとコツをつかみ、2つは使えるようになりました。すると祖母は3つでうまく遊んでみせました。私は何度チャレンジしても3つでは遊べず。あらぬ方向へ飛ばす始末。それを祖母は笑って見ていました。

祖母と遊んだ記憶はそれしかありません。好きでも嫌いでもなかった祖母。あまり思い出らしい事がなかった中でお手玉は数少ない良い思い出かも知れません。

コメント