回る独楽の絵柄を虹色に出来なくて

あきびよりさん
長野県 1989年生まれ 女性

20年以上前のこと、我が家にはビデオテープに録画された「一休さん」のアニメに独楽に関するお話がありました。

「とある貴族の娘がもうすぐ誕生日。その娘は独楽が好きなので、みんなで自慢の独楽を持ちよりお披露目兼プレゼントすることに。その娘にプレゼントする独楽を作って欲しいと頼まれた一休さんは試行錯誤を重ね。ある独楽を完成させた。

誕生日当日、様々な独楽が貴族の娘の前で披露され、その後回してみせた。しかし止まっているときは素敵な柄だと思った独楽でも、回っている間はその柄が見ることは出来ない。

つまらない…そう貴族の娘が思っているところに一休さんの独楽が披露された。特に着色もされていない独楽に、上の平らな面に黒の数本の線が描かれているだけ。なんだあの独楽は!とその場がざわつく中、一休さんが言った。

この独楽は回すと不思議なことが起こります。それ!!と独楽を回し始めた一休さん。

その場の誰もが回る独楽を見守ると、突然独楽が虹色に色づいたのです。

独楽が止まるとやはり黒の数本の線があるだけ。なんとも不思議な現象に貴族の娘は大喜び!!それからその娘は、一休さんの独楽でずっと遊んでいた。」というお話。

その話を見てから自分もやってみたい!と、回すことの出来なかった独楽回しに挑戦。何度も、何度も挑戦するも、結局満足に回すことが出来ず…仕方なく、独楽を回せる祖父に頼むことにしました。

見様見真似で描いた独楽の柄。その独楽を祖父に渡すとこれでやっと一休さんのが見られる!!と内心大興奮でした。

ついに回り始めた独楽。しかし子どもが見様見真似で描いた柄。アニメのような虹色どころか全く色づくことなく独楽は止まってしまいました。

当時子どもだった私は、自分はちゃんと描いた!と思っているので、色が変わらないのは祖父のせいだと癇癪を起こしました。今思えば無理だよな。と思うことだらけで、祖父には大変申し訳ないことをしたなと、大人になった今思います。

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