ミニスキーの思い出

バームクーヘンさん
北海道 1968年生まれ 女性

小学校2年生の夏に北海道の両親の故郷に引っ越しをすることになりました。横浜生まれの私にとっては、この北海道の小さな町で過ごした半年間は、かけがえのない思い出です。

特に冬になると、今までに見たことのないような雪が毎日降り続けました。母が、ミニスキーというものを買ってくれました。それは、長靴に装着するプラスチック製の短い板です。

スキーと違って、ストックなどは必要ありません。道の両側には、除雪車によって大きな雪の山が出来ていました。私は、ミニスキーを長靴に付けると、その山を登って何度も滑りました。雪の山を滑る楽しさに、私は虜になってしましました。

学校から帰ると毎日、毎日ミニスキーで遊びました。私が住んでいた家は、日本海に面していたので、強風と恐ろしいほどの波を見ながらミニスキーで遊び続けました。

ある時、子供の私は何を思ったのか、家の屋根からミニスキーを滑ってみたくなり、自分でも登れる場所を見つけて滑りました。

するとその家を借りていた大家のおばさんが慌てて、外に飛び出してきて、こっぴどく怒られてしましました。普段は優しいおばさんが、あれ程怒ったのですから、余程危険なことだったのでしょう。

最初は、上手く滑れなかったミニスキーが、徐々に上手くなり、よりスリルを味わいたかったのでしょう。今でも、雪を見ると面白かったミニスキーのことが懐かしく思い出されます。

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