yuumi0108さん
福井県 1956年生まれ 男性
卒業シーズンになると、業者によって天井に引っかかってたボール類が取り除かれます。小学生の頃は卒業シーズンという認識はありませんでしたが、自分が学校の教員になって意味がわかりました。
天井を見上げると、ドッジボールが引っかかっています。最初は真面目な気持ちで、そのボールを落とそうと思って新たなボールを投げつけます。
ところがそう簡単に届くものではありません。投げて駄目なら蹴ろうとなります。何度も何度も続けていると、そのうちにボールの近くに当たります。すると歓声が上がり、さらに意欲が湧きます。
ところが偶然にも蹴ったボールが引っかかってしまったことがあります。結果は更に悪くなってしまいました。とは言っても先生には告白できません。
ゲンコが振り下ろされることは明白だからです。
そして卒業シーズンが到来しました。放課後、業者が引っかかっているボールを除去し出しました。ボールが落ちてくる度に何故か歓声が上がります。
そして、何と、何と僕たちが履いているズックが落ちてきました。
何でこんな物がと思って腹を抱えて笑いこけました。
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