北中島南方さん
福岡県 1979年生まれ 男性
砂場遊びで今でも鮮明に残っている思い出があります。
それは忘れもしない、小学3年生の頃です。
すでに砂場での砂遊びから卒業していたのですが、その日は近所の団地の公園にある大きな砂場(真ん中にジャングルジムがある)に、前日の雨の影響で水溜りが出来ていました。
水溜りの広さは砂場全体の概ね3割程度でしょうか。今思えば、なぜあんなに興奮したのかは分かりませんが、砂場の向かって左側にあった水溜りをどうにか右側に移したい。そんな感情に突き上げられ友人と3人で行動に出たのでした。
砂場自体にはもちろん高低差がありませんので、ただ単に水路を作るだけでは水溜りの大移動はできません。そこでまず、移動予定地(砂場の右側)の砂を使い、水溜りの中に山を築こうという話になりました。
しかしやってみるとべちゃべちゃな泥が増えるだけだったので、水溜りの真ん中に堤防を作り、片方の水をもう片方に掬い移すことにしました。
するとどうでしょう、水がなくなった側の元水溜りの部分から、いくつかの猫のフンが現れたではありませんか。
もう3人ともテンションがた落ちです。必死に手で掬っていた水は、猫のフンのエキスがふんだんに溶け込んだ、「猫のフン水溶液」だったのです。
顔に流れる汗を手で拭いもしましたし、ズボンで手も拭きました。ふざけて水の掛け合いもしましたし、何なら少し口にも入りました。
まだ帰路につくには早い時間でしたが、一人がもう帰ると言い出し、その場で解散。
その時に得た教訓は「砂場は猫の大きめな公衆トイレ」です。今でもそのつもりで生きています。
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