小学校5年生の時に出会った「風船をくれるおじさんの思い出」

そうたろうさん
京都府 1996年生まれ 男性

小学校5年生のときに身長の高い風船を売るおじさんがクラスで噂になりました。口裂け女などが流行っている時代で、そういった都市伝説系の噂話かと思っていました。

自宅に帰らず友達の家に行く日、そのおじさんに出会いました。

その友達の家とは学校を挟んで逆方向だったため、自宅に帰ってからその子の家に行っている時とは時間帯が30分程早く、そのタイミングで遭遇してしまったのです。

角を曲がった十数メートル先にそのおじさんがいました。

当時の私の身長を正確に覚えているわけではありませんが、体感で私の倍の身長があるのではないかと思うほどの大きさで、ヘリウム風船を5つ程度持っていました。

おじさんを見つけたときに恐怖を感じたのを覚えています。

友達は何度か見たことがあり、害がないということを知っているためケロッとしていたのを鮮明に覚えています。

友達の表情をみて安心したのもつかの間、おじさんが私達を見つけ真っ直ぐに歩いて来ました。

びくびくしながら数歩後退りしてしまうほどの圧力で、すぐ目の前まで来ると立ち止まりました。

そして、風船を持った手をこちらに突き出し、こう言ったのです。「ん!」と。

私は拍子抜けし、その風船を受取りました。

その後、私達の中で体の大きさや行動からとなりのトトロと登場人物のカンタをもじり「となりのカンタ」と呼ばれていました。

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