「大切な1枚を仕上げていく楽しさ」メンコの思い出

はなちゃん
東京都 1957年生まれ 男性

小遣いを握りしめ、近所の駄菓子屋で売っているメンコを選ぶところから勝負は始まります。

一つ一つ、表面の絵柄はもちろんですが、紙の厚さや表面のツルツル加減、手にしっくり馴染むかどうかまで、じっくりと時間をかけて選びます。それが、本当に楽しくて、なけなしの僅かな小遣いから勝負に勝つための大切な1枚を選び抜くところは、至福の時でした。

更に、選び抜かれたその1枚にはカッコいい表面の図柄をより引き立たせ、しかも、勝負に有利なようにする工夫が施されるのです。

容易にひっくり返されないために、全体の重量を増すために、表裏にロウを丁寧に塗るのです。そうすることでカッコいいツヤのある図柄となり、大事な勝負にうってつけの1枚になります。

第一、ロウが塗ってあるので、水をはじくことで、雨の日でも勝負に負けることはありません。

みんなそんな工夫をそれぞれが持ち寄って、最高のメンコに仕上げて勝負に挑むわけですから,いやがうえにも勝負の最中は盛り上がります。

欲しいと思った相手のメンコをひっくり返した時の喜びや、大切にしていた1枚を持って行かれた時の悔しさを、繰り返し感じながら、何もかも忘れて夢中になっていた多くの子供たちがそこにはいたのでした。

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