今から50年ぐらい前の話 パッチンの遊び方

たくしゅんさん
広島県 1961年生まれ 男性

小学生の時の遊びなので、今から50年ぐらい前の話になります。「めんこ」という言い方が一般的に全国区のようですが、私の地域では「パッチン」と言っていましたので、「めんこ」と言うと何となくピンときません。

「パッチン」で遊ぶには、自身が持つパッチンがもちろん必要ですが、もう一つ必要なものがあります。それは「覚悟」です。パッチンでの勝負による結果によって、そのパッチンの所有権が移動するからです。

すなわち、勝負に負けるとそのパッチンは相手に取られるのです。よって、遊びの醍醐味は勝つことそのものではなく、相手から奪い取った戦勝品の数の多さを競うことになります。

私の地域では、スタンダードな遊び方である、地面に置いた相手のパッチンを自分のパッチンで叩いて裏返すという遊び方もしていました。

こちらで流行っていたのは、名前は忘れましたが、道路上適度に設置してあったゴミ入れ(石製)の上部にパッチンを置いて、草履やツッカケ、サンダルなどを使ってパッチンを横から叩き、前方に飛ばす遊びです。

ルールは簡単で、一番よく飛んだパッチンが勝ちとなります。勝負のカギは経験回数とコツなので、初心者は最初全く勝てません。勝てるようになるまでは、子供にとっては相当の出費の覚悟が要ります。

それだけに勝てるようになると喜びもひとしおでした。

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